くまちゃんのiOS/Androidゲームプログラミング

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プログラミング言語のはなし9

プログラミング言語のはなし9】
BASICはとてもわかりやすく、プログラミングの入門用言語として広く普及したものの、最大の弱点である「スピードの遅さ」は致命的でした。

実際に、80年代当初のマイコン用の市販ゲームはスピードを確保するためマシン語で記述されていました。わざわざ品質をアピールするために「オールマシン語!」なんてキャッチがついたりしていたほどです。

ただやはり、マシン語は修羅の道です。強大な力を得られるのと引き換えにプログラマーの魂...いえ、知力、体力、精神力を極限まで吸い取ります。BASICの限界にぶち当たり、いざ我も限界突破せん、と魔界に踏み込んだ求道者たちは、その荒涼とした「メモリマップ」と呼ばれる大地を前に茫然自失する者、「ダンプリスト」と称する16進数の無限回廊に発狂する者、エヴァ初号機の如く制御不能に陥る「暴走」に打ちひしがれる者が続出し、死屍累々の山が築かれたのでした。

マシン語を使う、ということは、いわばそのコンピュータにとって「全知全能の神」たらんことと等しいのです。

そのコンピュータの構造「アーキテクチャ」を完璧に理解し、寸分の狂いも無くメモリ配置をデザインし、わずかな種類のCPU命令を華麗に組み合わせ、荒ぶるコンピュータを意のままに操る...

その境地に到達することは並大抵のことではありませんでした。

「そ、それでは、我々はいったいどうすればよいのですかッ?所詮入門用のBASICでは歯が立たない、とはいえマシン語はごく一部の適性を持った者しか... ック、もはやこれまでか... 」

しかし、世界に闇が広がろうとする中、伝説の救世主が現れたのです。

「C」という言語を携えて... (続く)