ゲームプログラミングのはなし5
【ゲームプログラミングのはなし5】
やっとの思いで画像を描画することができれば、次はそれを「消す」術を習得せねばなりません。キャラクターが動いているように見せるためには、
描画>消去>描画>消去...
をひたすら繰り返すのです。これができるようになれば、ゲームプログラミングは半分マスターしたも同然なのです。
では、消去とはどうやるのかと言いますと、なんのことはない、画面全体をベタっと背景色で一色に塗りつぶしてしまうんですね。ですので、コンピュータからすると「消す」んじゃなくてやっぱ「描いて」るんです。一番多いのは黒で塗りつぶすことでしょうか。
一旦画面全体を真っ黒にし、その次に背景の絵、キャラクターの絵、と順番に描画していきます。
おっと、この描画の順番も気を付けないと、後で描画する画像が手前にくるので、見えなくなると困るような重要アイテムやマイキャラは最後のほうで描画する必要があります。
余談ですけど、昔はこの描画する際の「重ね合わせ」がほんとメンドクサかったんですね〜。今でこそ、「透明」色を扱うpngファイルなどが普及したので、重ねた際に下になった画像がキチンと見えてくれるのですが、それ以前は切り絵みたいなキャラクターの「切り抜き用」の画像を用意して、背景の上にまずその画像を描画して、キャラクターと同じカタチを切り抜いてから、キャラクターを置く、という2段階を経る必要があったのです。マスク画像を用いたマスキングです。コンピュータ的には色データのビットのAND/OR/XORをとる演算になるのですが。
もうここまでの処理で1冊の本が書けましたからね。最終章あたりがこの重ね合わせの処理でした。いい時代になったもんです。
...さて、じゃあやっとこれで画像の描画は完了かというと...そうはいきません。あと一つ、とっても大事な処理が残っているんです。(続く)